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イベント » イベントレポート » 「これからの舞台芸術カンパニー、アーティストのステップアップ戦略を考える」
制作者リレートーク&ミーティング
「これからの舞台芸術カンパニー、アーティストの
ステップアップ戦略を考える」イベントレポート

2011年11月7日(月)14:30~18:30/「F/Tサロン」ホテルグランドシティ地下1階レストランセゾン
主催:ネビュラエクストラサポート(Next) 提携:フェスティバル/トーキョー(F/T)

11月7日、池袋でNext主催の制作者リレートーク&ミーティング「これからの舞台芸術カンパニー、アーティストのステップアップ戦略を考える」を4時間に渡って行いました。
総勢70名に到る、制作者、主宰者、俳優、テクニカルスタッフ、中間支援団体、ジャーナリスト、劇評家の方々のご参加がありました。また地域としても、東京だけでなく、宮城、神奈川、愛知、大阪、兵庫からもご参加頂きました。

80年代や90年代、舞台芸術カンパニーのステップアップは、観客動員の増加と大劇場への進出というモデルが中心でした。
しかしゼロ年代以降、フェスティバル・催事等の公募セレクション企画への参加、カンパニー同士の合同公演、公共劇場や民間劇場による提携公演、演劇祭への参加、地方都市や海外への巡業など・・多種多様なステップアップモデルが確立してきました。この企画はその状況を受け、モデルケースをリレートーク形式で語り合うという 試みでした。

また目的としては以下の3点がありました。

  • 業界内ネットワークを構築するために、これまで個人の力に頼らざるをえなかった「制作者」や「主宰者」が一堂に介し、協働相手を探すことができる場を設けること。


  • ゼロ年代以降に確立してきたステップアップの方法をとるカンパニー・アーティストの 事例を知ることで、これまでとは異なる制作方法を発想できるのではないかということ。


  • 共通したハードルとなる課題は、他地域間などでも共有・協働していくことで解決策を模索できるのではないかということ。

時間の制約もあり、上記が十分にできたわけではありませんでしたが、その端緒となるミーティングに多くの方がご参加くださったことで、有意義な会にすることができました。
特に若手の制作者から大変勉強になったとのお声をいただき、若手の制作者にとっての「学びの場」を提供できたことも主催者として大変うれしく思っております。

詳細は、この「レポート」の他に掲載しております、「議事録」(第1部&第2部)でご確認頂きたいと思っておりますが リレートークを終えて総評としては、カンパニー、アーティストのステップアップを 考える際には下記の3点を考えるところからはじまるのではないかと思っています。

  • ステップアップとは、「アーティストの理想的なクリエイション環境をどう作っていくか」を 考えることから見出されるのではないか。

  • カンパニー、アーティストの特性は、それぞれ異なる。故に、ステップアップの方法は 各カンパニー、各アーティストの特性を把握したところから発想されるのではないか。

  • 今回はステップアップの具体的方法として、フェスティバルへの参加や劇団同士の 連携などに着目したが、さらに大元の、カンパニー・アーティストが 「どうなりたいのか」という目標設定を、まず大切にするべきではないか。

各カンパニー・アーティスト・制作者にとっては、競合する情報とそうでないものがあり、すべてを共有できるとは思いません。また、あくまで競合し、創作面、制作面とも切磋琢磨することが業界全体の活性化に繋がると考えています。
しかし、各々のカンパニーが単独で行えることには限界もあり、制作環境の課題は個々のカンパニーだけで解決できないこともたくさんあります。

今回ミーティングを開催してみて、これまでの個別のネットワークを越える大きな制作者のネットワークが必要なのではないかと思っています。それが、新たな連携につながる場(例えば他地域の人間と出会う場)や、災害時の危機管理連絡網や舞台芸術業界から提言として発信していく場になればと考えています。今回、浮かび上がってきた課題を、細分化して、あるいは切り口を変えて継続してミーティングを開催していきたいと思います。

有限会社ネビュラエクストラサポート(Next) 川口聡

»当日のプログラム
[1部]14:40-16:50 ステップアップ事例紹介(130分)
公募型フェスティバル・劇団合同公演・公共劇場公募セレクション企画・地方公演・海外公演
東京の演劇祭・公募型フェスティバル:ケース1
F/T(フェスティバル/トーキョー)公募プログラム ■武田知也(F/T・制作)
東京の演劇祭・公募型フェスティバル:ケース2
こまばアゴラ劇場・演劇フェスティバル「サミット 2011年サマーフェスティバル「汎-PAN」 ■野村政之(こまばアゴラ劇場/青年団・制作)
劇団同士の合同公演のケース
キャラメルボックス・アナザーフェイスキャラメルボックス×柿喰う客「ナツヤスミ語辞典」
主催:演劇集団キャラメルボックス、提携:柿喰う客
■仲村和生(ネビュラプロジェクト/キャラメルボックス・プロデューサー)
■斎藤努(ゴーチ・ブラザーズ/柿喰う客・制作)
公共劇場の公募セレクション企画のケース
世田谷パブリックシアター「シアタートラム ネクスト・ジェネレーション」劇場担当者 ■落合由人(世田谷パブリックシアター劇場部)
参加カンパニー主宰:'10年、「シアタートラム ネクスト・ジェネレーション」vol.3に参加 ■三谷智子(文月堂・主宰)
地方公演(公共劇場バックアップ型)のケース
■小倉由佳子(アイホール-伊丹市立演劇ホール・ディレクター)≪兵庫≫
地方公演(公共劇場買取型)のケース
'10年、3都市公演、'11年、6都市公演 ■宮永琢生(ズキュンズ/ままごと・プロデューサー)
地方公演(民間劇場利用型)のケース
'11年、6団体合同、各15分のショーケース企画
15Minutes Made(15ミニッツメイド)での東京・大阪2都市公演
■今村圭佑(Mrs.fictions ・主宰)
海外公演(支援システムを使わず独自実施のケース)
■JOU(Odorujou主催/ダンサー・振付家)


[2部] 17:00-18:30 リレートーク(90分)
制作者の環境構築について/劇場の戦略/制作者の戦略/主宰者の戦略/
地方公演への戦略
「制作者の環境構築について」
■伊藤達哉(ゴーチブラザーズ/阿佐ヶ谷スパイダース・プロデューサー)
「劇場の戦略について」
「民間劇場(中~大劇場)」
■大島秀夫(銀河劇場・支配人)

「公共劇場」
■蔭山陽太(KAAT神奈川芸術劇場・支配人)≪横浜≫

「民間劇場(小劇場)」
■玉山悟(王子小劇場・芸術監督)
制作者の戦略(ケース1)
'11年、F/T公募に「ロロ」で参加、'10、アゴラ・サミット「ロロ」で参加 ■坂本もも(ロロ/範宙遊泳・制作)
制作者の戦略(ケース2)
'11年、F/T公募参加 ■森澤友一朗(ピーチャム・カンパニー プロデューサー)
制作者の戦略(ケース3)
'11年、F/T公募参加 ■樺澤良(劇団制作社/バナナ学園純情乙女組・プロデューサー)
主宰者の戦略(ケース1)
'12年、地方公演予定 ■大塩哲史(北京蝶々/主宰) 
主宰者の戦略(ケース2)
'07年、'10年、シャチキス(ホチキス+少年社中の民間劇団同士の企画公演)にて東京・名古屋2都市公演 ■米山和仁(ホチキス/主宰)
地方公演(東京から他の地域へのケース)
'11年、東京・大阪・名古屋3都市公演 ■吉田千尋(ゲキバカ/北京蝶々・制作)
地方公演(他の地域から東京へのケース)
'11年、東京公演 ■笠原希(㈱righteye/インディペンデントシアター劇場制作/ミジンコターボ・制作)≪大阪≫

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